「お薬手帳を持ってきてくださいと言われるけれど、何のために使うんだろう」「今日は忘れてしまった。薬局でどう伝えればいいのかな」。薬を受け取る前に、そんな疑問が浮かぶことはありませんか。
お薬手帳は、これまで使ってきた薬の情報を伝えるための記録です。手元にあるときは薬局へ持参し、忘れたときは受付や薬剤師にそのことを伝えてください。すべてを覚えて説明しようとせず、今わかる情報から話してみましょう。[1]
この記事でわかること
- お薬手帳にどのような情報が記録されるか
- 薬局へ行く前に用意しておくとよいもの
- 手帳を忘れたときや、何冊もあるときの伝え方
- 薬の相談をするときに整理しておきたいこと
碑文谷薬局グループ
目黒区・大田区・横浜市都筑区で、地域の皆さまのお薬や健康についてのご相談を承ります。
処方せんがなくても、お薬の気になることをご相談ください。
お薬手帳を薬局へ持っていく理由
公的・専門情報から確認できること
お薬手帳には、現在と過去に使用した薬の情報が記録されます。日本薬剤師会は、薬の名前や使い方、アレルギーや副作用の経験などを、時間の流れに沿って記録するものと説明しています。[1]
「前にもらった薬の名前を思い出せない」というときも、手帳があれば記録を一緒に見るきっかけになります。ただし、書かれている内容だけで今の状況がすべてわかるとは限りません。「この薬は今も使っています」「この記録のあとに変更がありました」など、わかることを添えて伝えてください。
手帳は、薬の名前を暗記しているかを確かめるためのものではありません。説明しにくいと感じたら、該当するページを開き、「この欄のことを聞きたいです」と見せるところから始めてみてください。
マイナ保険証・マイナポータルと、お薬手帳の違い
「マイナ保険証を使っているなら、手帳も持っていくのかな」と迷うこともあるかもしれません。薬の情報を確かめる仕組みはありますが、お薬手帳とは記録する内容や使い方が異なります。カード本体に薬の履歴が入っている、という意味でもありません。[3]
マイナ保険証を利用すると、原則として本人の同意のもと、医療機関・薬局が過去の薬の情報を参照できます。一方、マイナポータルは、ご自身で薬の情報を確認するためにも使えます。[3][4]
| 比較すること | マイナ保険証の利用・マイナポータルでの薬の情報 | お薬手帳(紙・電子版) |
|---|---|---|
| 主な情報 | 医療保険の請求情報や、電子処方せんのシステムに登録された処方・調剤情報など。情報の種類や施設の対応によって範囲が異なります。 | 処方された薬の記録に加え、市販薬、アレルギー・副作用の経験なども記録し、医師・薬剤師に伝えるために使えます。 |
| 新しく受け取った薬 | 情報の種類や登録状況によって、表示まで時間がかかる場合があります。 | 薬局から受け取った情報を記録して共有します。記録漏れや、実際の使用状況との違いは口頭でも伝えます。 |
| 市販薬や気になったこと | 購入した市販薬や、ご自身が感じた体調の変化が、自動ですべて記録されるものではありません。 | 使用している市販薬や、飲んだ後に気になったことを追記し、相談時に示せます。電子版の入力方法はアプリによって異なります。 |
マイナポータルで見られる記録だけで、現在使っている薬のすべてがわかるとは限りません。お薬手帳や手元の薬の情報も用意し、「最近受け取った薬」「自分で購入した薬」「気になっていること」を薬剤師へ伝えてください。[4][5][6]
マイナポータルと連携できる電子版お薬手帳もあります。ただし、すべてのアプリや店舗で同じ使い方ができるわけではないため、使っているアプリや記録の見せ方は薬局へ尋ねましょう。[5]
薬局へ行く前に用意しておくもの
まずはお薬手帳を、持っていく荷物と一緒に用意してみましょう。次の表は相談の準備案です。すべてがそろわないと相談できない、という意味ではありません。
| 用意するもの | 伝えるときの使い方 |
|---|---|
| お薬手帳 | 現在と過去の薬の記録を見せるために用意します。 |
| 手元にある薬袋や説明書 | 薬名や受け取った時期を説明する手がかりにします。 |
| 相談したい薬の情報 | 名前がわからない場合は、薬剤師へ何を持参すればよいか尋ねます。 |
| 聞きたいことのメモ | 「名前がわからない」「いつの薬か知りたい」などを短く書きます。 |
例えば、「このページの薬について質問したいです」「別の病院でも薬を受け取りました」と一行だけメモしておけば、相談の出発点になります。正確な時期を思い出せない場合も、無理に日付を決めて書く必要はありません。
紙の手帳を使っているなら、持ち歩くかばんの中など、自分が取り出しやすい場所を決めるのも準備の一つです。電子版を使っている場合は、来店前に薬の記録を表示する画面を確かめておくと、相談したい箇所を示しやすくなります。特定のアプリを新しく契約することを勧める案内ではありません。
お薬手帳を忘れたときは、何を伝える?
薬局に着いてから忘れたことに気づいたら、まず「今日はお薬手帳を忘れました」と伝えてください。手帳の代わりになるものを自分で決めたり、覚えていない薬名を推測したりせず、今わかる範囲を話しましょう。
例えば、次のような伝え方ができます。
- 「手帳は家にあります。薬袋は持っています」
- 「別の薬局でも薬を受け取っていますが、名前は覚えていません」
- 「スマートフォンで記録していますが、画面の出し方がわかりません」
そのうえで、今回何を確認すればよいか、後から手帳を見せる必要があるかを薬局へ尋ねてください。手帳がなくても同じ内容まですぐに確認できる、という保証ではありません。受付や薬の確認の進め方は、そのときの状況に応じて尋ねましょう。
忘れたことで、聞きたかったことまで言い出せなくなる必要はありません。「手帳を忘れたのですが、この薬について聞きたいです」と、忘れたことと相談したいことを続けて伝えてみてください。
手帳が何冊もあるとき・ほかの薬を使っているとき
公的・専門情報から確認できること
病院や薬局ごとに手帳が分かれていて、どれを見せればよいか迷うこともあるでしょう。日本薬剤師会は、複数のお薬手帳がある人に一冊への集約を提案することを、かかりつけ薬剤師の対応として紹介しています。[2]
ご自身で記録を消したり、古そうな手帳を処分したりする前に、「何冊かあります」と薬剤師に伝えてください。相談に必要な手帳や、今後どのように記録をまとめるかを尋ねるとよいでしょう。
また、処方薬だけでなく市販薬など、現在使っているものも伝えることが大切です。日本薬剤師会の資料では、かかりつけ薬剤師が処方薬・市販薬などの情報をまとめて把握する役割を説明しています。[2]
相談の準備として、使っている商品の名前や包装など、どの情報が手元にあるかを確かめてみてください。商品名がわからないときは、そのまま伝えて持参方法を尋ねます。この記事の情報だけで、薬の組み合わせや使用可否を判断しないでください。
薬局で相談するときの流れ
次は相談の進め方の一例です。どの薬局でも同じ順番になるという意味ではなく、話を整理するための目安として使ってください。
STEP 01
手帳を持っているか、忘れたかを伝える
紙や電子版など、普段どのように記録しているかも伝えます。
STEP 02
今使っている薬について、わかることを話す
手帳の記録から変わったことや、ほかで受け取っている薬があれば伝えます。
STEP 03
気になるページや薬を示す
「この記録について聞きたいです」と示せば、質問を整理する助けになります。
STEP 04
今回確認したいことを尋ねる
名前がわからない、何冊もある、記録の見方に迷うなど、困っていることを話します。
STEP 05
次回までに用意するものを確認する
後から記録を見せる必要があるか、次は何を持っていくかを尋ねます。
説明を聞いてもわからない点があったら、その場で聞き直してください。相談後のメモには「次は家にある手帳も持ってくる」など、実際に説明されたことだけを残すと、次回の準備につながります。
よくある質問
Q 手帳を忘れたら、薬局でどう伝えればよいですか?
A
「今日はお薬手帳を忘れました」と伝え、薬袋など手元にある情報を示してください。今回必要な確認や、後から手帳を見せる必要があるかを尋ねましょう。 [1]
Q お薬手帳が何冊もある場合は、どれを持っていきますか?
A
何冊かあることを薬剤師に伝え、相談に必要な手帳や、記録をまとめる方法を尋ねてください。ご自身で古い記録を消す前に相談しましょう。 [2]
Q 市販薬についても伝えたほうがよいですか?
A
現在使っている市販薬なども伝えてください。名前がわからなければ、そのことを伝え、どの情報を用意すればよいか尋ねましょう。 [2]
Q 処方せんがなくても相談できますか?
A
処方せんがなくても、薬について相談できます。受付方法や費用が気になる場合は、事前に薬局へお問い合わせください。 [2]
Q 電子お薬手帳を使っている場合はどうしますか?
A
普段電子版を使っていることを伝え、相談したい薬の記録を表示できるようにしておきましょう。使っているアプリへの対応方法は店舗へ確認してください。 [1]
碑文谷薬局グループはLINEでのお薬手帳をご案内しております。興味がある方はスタッフまでお声がけください。
まとめ
この記事のポイント
- 役割
- 準備
- 忘れた場合の相談
お薬手帳は、薬の情報を薬剤師へ伝えるための記録です。持っているときは持参し、忘れた場合や何冊もある場合も、その状況を伝えて相談してください。
薬の名前をすべて覚えていなくても、「この記録を見てほしい」「何を用意すればよいですか」と尋ねるところから始められます。使い方を変えたいときも、ご自身で変更せず、その希望を医師・薬剤師に伝えましょう。
お薬や残薬について、お気軽にご相談ください
碑文谷薬局グループでも、お薬や残薬についてご相談いただけます。
- 薬が余っている
- どれを使えばよいかわからない
- 家族の薬を整理したい
そんなときは、お薬手帳と残っている薬を持って、お近くの店舗の薬剤師に声をかけてみてください。
「薬が残っているので見てもらえますか」というひと言から、相談を始めていただけます。
店舗のご案内
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- センター北あおい薬局
参考情報
[1] eお薬手帳3.0とは(お薬手帳の役割)
公益社団法人 日本薬剤師会 / 参照日:2026-10-19
[2] かかりつけ薬剤師・薬局とは?
公益社団法人 日本薬剤師会 / 参照日:2026-10-19
[3] マイナンバーカードの健康保険証利用についてよくある質問
厚生労働省 / 参照日:2026-10-19
[4] 処方せん(処方情報)、最近の薬(調剤情報)は何の情報を基に表示しているのでしょうか。
マイナポータル(デジタル庁) / 参照日:2026-10-19
https://faq.myna.go.jp/faq/show/6601?category_id=18&site_domain=default
[6] 国民の皆さま向け 電子処方せんQ&A(Q34 お薬手帳は不要になりますか)
厚生労働省 / 参照日:2026-10-19
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/denshishohousen_kokumin_QA.html

